出張先での雑記帖



近江八景
the Eight Views of Omi


気分転換に旅先(モチロン仕事)での画像をお届けします!
(印象に残った画像を都度掲載予定です)






近江八景


<近江八景>

※大津ガイドへリンク

比良の暮雪、堅田の落雁、唐崎の夜雨、三井の晩鐘、
粟津の晴嵐、瀬田の夕照、石山の秋月、矢橋の帰帆、
室町時代末期に選定されました。



「近江八景」は、鎌倉末・南北朝時代に中国よりもたらされた
「瀟湘(しょうしょう)八景」に由来する名所です。
中国湖南省を流れる瀟水と湘江が合流する辺りと
洞庭湖の情景を描いた瀟湘八景を手本とし、
京都や近江に来住した僧侶たちなどによって見出されました。

琵琶湖の広々とした眺めや四季折々の姿は印象的で、18世紀の
半ば以降になると、観光名所として大衆の間に広がりました。
また、歌川広重に代表される浮世絵版画に盛んに描かれるよう
になり、日本を代表する名所として全国に広がっていきました。



比良の暮雪
琵琶湖の西岸に沿って連なる
比良山系。
近江八景版画には、
その山々の雪に覆われた姿が
遠方から描かれています。

堅田の落雁
琵琶湖に浮かぶ
満月寺浮御堂の辺りに、
雁が列をなして
優雅に舞い降りる情景が、
名所となっています。

唐崎の夜雨
平安時代より、
水辺での身の汚れをはらう、
みそぎの地として知られた唐崎は、
朝廷の七瀬祓所の
一つといわれています。
雨にけむる荘厳な姿が印象的な
「唐崎夜雨」、
その初代の巨松は、
天正九年(1581)に
植樹されたと伝えられます。

三井の晩鐘
「三井晩鐘」の梵鐘は
600貫(2250キログラム)
もある大きなもので、
音色のよいことで知られており、
形の平等院、銘の神護寺ともに
「音の三井寺」として
日本三銘鐘の一つ
にも数えられています。

矢橋の帰帆
江戸時代、琵琶湖の対岸の
石場との間の渡し舟発着地
として栄えた矢橋は、
東海道を行く旅人が
大津から東へ向かう近道と
してにぎわいました。
「矢橋帰帆」には、
その湖上を進む
帆船の群れが描かれています。

粟津の晴嵐
旧東海道の膳所から瀬田までの
松並木を描いた「粟津晴嵐」。
この“晴嵐”とは、
強風に枝葉がざわめく様子
を表しています。
旧東海道に沿った
湖岸の眺めはすばらしく、
晴天の日には伊吹山までも
眺められたほどです。

瀬田の夕照
幾多の戦乱の舞台となった
唐橋を描いた「瀬田夕照」。
別名「長橋」と呼ばれた
瀬田橋は、京都の交通、
軍事の要衝として重視され、
また時代の為政者の手によって
何度も架け替えられました。

石山の秋月
八月十五夜の美しい
月と石山寺を描いた「石山秋月」。
古くより、観音信仰の寺
として信仰を集めた
石山寺は、
奈良時代に創建されました。